2010年08月22日 23時00分 | カテゴリー: ツーリング2010

納沙布岬   これじゃロシアになめられる 北海道6日目 8月22日

朝、キトウシキャンプ場から1キロほどの岬というかちいさなでっぱりぐらいの”半島”を散歩したら、なんだ、すぐ隣に漁村の集落があるじゃないの。全然”秘境”なんかじゃないんだ。まあ、どうでもいいけど枯れ草を熊と見間違えた原因は恐怖心だろうから、この集落を知っていたらんなこたあなかったろうな。テントをたたんで6時過ぎに出発。日中の天気が気になる。北海道に来てからこれまでは割合良かったが、そうそういつまでも幸運が続くとはここ2年の経験か ら思えないし。ま、とにかく根室のノシャップ岬をめざそう。納沙布岬だったかな。まぎらわしいね。北にもノサップ岬だかがあってどっちがどっちかようわからん。宗谷地方まで今回は行く気はない。

うっかり44号線をはしりかけて、それはそれで景色はわるくないが、どうせなら海岸線の「北太平洋シーサイドライン」を走りたいから、途中で火散布(な んてよむのかな)というところから海岸線にはいる。霧多布という島と岬の間、みたいな地形によさそうなキャンプ場もあったが時間がまだ3時前、これなら根 室から納沙布岬までいけそうだ、とよくばる。海に囲まれて、しかも好天だったからちょっと惜しかった。

根室半島は人口もすくなく、平坦で沼や海をみながらはしれたりしてなかなかいいところだ。ついに先端の北方館まで辿り着く。けっこう人がいて商魂のかたまりのような土産物屋だけががんばっていて、なにやら肝心の北方資料館は寂寥感がただよう。ま、北海道にありがちなる観光地そのものだが、そこは北方領土と接するところなので、宗谷岬よりはオモシロイ。鉄で出来たモダン彫刻みたいな赤さび色の「四島の架け橋」もそれなりだが、しか し土台にあがる階段のコンクリートがはがれおちている。最初の一歩のコンクリートの補修もしてないようでは、本当に「返還」へ鉄の意志があるかどうか疑わ しいな。すくなくとも俺がロシア人なら嗤うだろう。こういうものは作った以上はアーリントン墓地や伊勢神宮ぐらい気合いをいれて管理しないといけんぜ。

コンクリもくずれてうらぶれモードじゃあな

 

もう5時か。このへんはライダーハウスはいくつかあるがキャンプ場は少ない。近いキャンプ場でも1時間かかる別海があるだけ。どちらにするか迷ったがしか し、ナビにいれてみるとなんとか6時過ぎには別海につけそうなので走ってみることにした。まだキャンプ4日目だし、テントがいいから今回は疲れてないし。 今回のテントもまるで自分にとっては伽藍のごときものであって、快適なばかりかひっくりかえって見上げる天井のドーム状の形態はいっしゅの美が感じられ る。その四方ともダブルのジッパーになっておって、開けば蚊帳だけになって風が自由にとおりすぎる。まるでエアコンじゃないか。これにフライをつけたら3 重になっている勘定。前回雨にたたられてエライ目におうた経験からさらに700円ぐらいの3メートル四方の銀色シートと3000円の3つ折210センチ ポールでタープも作った。小川ーアーディン2は立派なもんだ

このタープを、天気があやしくなりかけたこの日張ってみる。近くには高価なヘキサやペンタのホンモノタープにBMWのスゴイのを駐めて満足そうに見つめ ている青年や、スーパーカブになんと6メートル四方もあるブルーシートを山形にヒモでかけた人もいたっけ。それぞれが見事に工夫してござる。我が輩は細引 きロープだと結ぶのが下手くそだから、ゴムのフックをそのまま利用。風に猛烈にゆれるけど、ゴムの伸縮力がショックを吸収するからそれなりに耐えるのだ。 ただピシッと細引きではりまわし、どんな風にもビクともしないタープ本来の美しさは全くない。 別海キャンプ場では風呂に入ったあと、近くのテントの若者二人と宴会になる。

執筆者: Jun