2010年08月23日 22時00分 | カテゴリー: ツーリング2010

北海道8日目 8月23日

三友牧場の入り口にある住宅。たしか北欧の家だねこれは。きょうで北海道1週間目か。このあたりをうろついて「休養日」にしよう。というわけで恩師の本「鳥の眼、みみずの目」を中標津の三友牧場をたずねて奥様 にことづけ、おみやげにチーズを送ってもらえるように手配。なんせ牧場にとって北海道の短い夏は戦闘状態だからお手間をとらせては申し訳ない、と滞在10 分で辞去。ご主人は講演かなんかで去年同様、ご不在であった。どうもご夫婦とも大変な人物らしい。

去年は開陽台に4日も雨で釘付けになったからこのあたりの地理は妙に詳しくなった。去年もお世話になったホムセンでキャンピングガスを補給。その昔は世界 どこでも一番安く安定供給されていたアルコールがいまやどこでも入手困難になってしまった。そのかわり当時、山道具屋ぐらいにしかなかった優秀なキャンピ ングガスがどんな片田舎のホムセンでも簡単に手に入る。しかも安い。燃料用アルコールはいまや高級ウィスキーと同じ値段なのだ。まことに世の移り変わりは 「去年の秋いまいずこ」。わが自慢のアルコールランプはむなしく道具箱の中の骨董品と化してしまいそうだ。

 

ただアルコールランプとセットで買った「メスティン」という西洋飯盒はつかいやすいね。日本の軍隊飯盒よりパッキングしやすく、そのまま取っ手をつかんで 飯が食えるというのがいい。これにシャケの一切れものせ、8パックで100円ていどの「しじみの味噌汁」でもつけたらキャンプではごちそうである。食べ残 しはつぎのあさ永谷園のお茶づけ海苔で朝食にする。まったく驚くべき簡便さだ。ま、そうでなきゃあ、自分のようなナマケモノが20日もキャンプなんてで きっこないわな。 おらの何年たっても前進しないだいえっと-お酒とこれで十分ゼイタクな晩飯(^^;)

シャケひときれ100円以下だし

さて、開陽台は、ライダーによっては「全道で一番好き」という方が結構いるぐらいで、その360度の景色はすばらしい。キャンプ場ではないが、展望台の裏 にライダーがテントを張るのをなんとなく黙認している行政側のおおらかなる姿勢も大いに好感できるのだ。できたら2日目はここにテントを張って、去年との 比較生活をしたいもの、と思っていたが、残念ながらことしはいたるところにヒグマが闊歩しているとかで幕営はご遠慮ください、とのこと。なんでも食料のあ まりを土中に埋めていったキャンパーがいて、それをきいて町役場の人たちがあわてて駆けつけて熊をさそうような食べ物の残りとか掘り出して処分したらし い。こりゃキャンパーとしてそのようなご迷惑をおかけしてはならんからね。

 

 

で、これまた去年、雨の中、毎日通った18km離れた「からまつの湯」の無料露天風呂に。去年よりすこしこぶりの湯船は積み上げた石も新しく、この湯を大 事に守っている地元の人々に感謝しつつ湯をあびる。ここでおとなしく帰ればいいのに、よくばって摩周湖の裏を回ってみよう、と考えてしまい時間がおそく なって薄着で震え上がったが、まあ、そのあとの猛暑を思い出すとあれはむしろ涼しさのごちそうとでもいうべき体験であったか。ただ裏摩周展望台にせよ、そ の先のナントカ池にせよ、もう観光客の名所になっているところはつまらないねえ。一度いけばそれでよろしい。バイクで林道をちょっとはいれば同じぐらい素敵な、いやもっと素晴らしい景色がざらにあるのが北海道のええとこなんだし。

キャンプはダメ、の張り紙にがっかり

執筆者: Jun