2014年11月15日 11時15分 | カテゴリー: 総合

蝸牛級陣馬山登山記

1985年あたりを最後に奥多摩に行かなくなってなんと数えてみると30年近い。嘘だろ、ついこないだ毎週のように晴れたら自転車で沢登りに行ってたじゃん、と写真をみるといまやオオどもになった子供たちが小学校低学年で納得せざるをえんです。中身はあまり当時と変わってないんだが、外側はなるほど完全に爺化した自分がおりまする。というわけでゲームのおかげで奥多摩再デビュー。

なにせ便利な世の中でいまやiPhoneに山地図は無料でダウンロードできるアプリがあって、無数の先達の登頂記がまるで「食べログ」のラーメン評判記のように掲載されているから、そのなかから自分の都合のよさそうなのを選んでカット&ペーストすると山行計画表ができあがる。それを同行者にメールで送っておしまい、という安直さ。

頂上の茶屋から北西側をのぞく なに、最初はもっと安直に高尾にケーブルカーで登ってつぎの小仏で降りてくるというつもりだったが、まえから高尾をみたいというていた従姉妹が「登山靴とリックを買った」というので、すこし山らしい方がいいだろうと陣馬山をえらんだ。あそこの360度視界は人がごちゃごちゃ、それもハイヒールや短靴族だらけの高尾よりいかんべと。

朝9時前に藤野についた。相模湖のひとつ先、上野原の手前。バイクでしょっちゅうきているところ、だが列車ははじめて。で、駅前からいきなりiPhoneの山地図をみてあるきだして道をまちがえて上野原側に歩いて行ってしまい、地元に人に聞いて間違いを知ったときには1kmも歩いていた。これでたちまちばあさんと従姉妹の信用は失墜してしもた。iPhoneの山地図の矢印はあきらかにへんなんだな。へんなものを当てにした自分が悪い。やはり地元のひとに聞くべきであった。

ま、そんなこんなで予定より30分おくれて10時すぎに登山口へ到着。民家、それも結構おしゃれな黒竹とかうわっている趣味人らしい山の住人の家などありますな。不便を承知でこうした現代版根岸の里、みたいなところに隠れ住んでいる人たちってどんな人なんだろ。とおもうまもなく山道になった。すでに通販でかった安い「折りたたみ杖」をだして伸ばしてばあさんと従姉妹にもたせた。トレールストック、と呼ぶらしい。

さて、そこからはまあ、老ぼれバッタがカタツムリと亀さんをつれて山登り、みたいな童話的な世界がはじまってしまった。登山地図によると一の尾尾根陣馬山頂上で経由で1時間40分で頂上につくはずが、なんとその倍もかかったw。11時半に着く予定が1時半。こりゃ到底、高尾までの縦走どころか景信山までも無理無理。まあ、ばあさんと、アラフィフで生まれてはじめて山に登ったという従姉妹じゃし。

東京から埼玉方面まで一望さいわい頂上の展望は天候にもめぐまれて360度、奥多摩の山々の水墨画のような背後から堂々たる富士山、東京のビル群、関東平野が一群にみえて満足して「途中で帰らなくてよかった」と感動してくれたからよかった。豚汁というよりおでん汁みたいなのが結構うまくて、買って来たコンビニおにぎりで昼食をすませたらもう2時。

で、さっさと降りは栃尾尾根をおりる。降りはまあ、登りほどではなかったが頑張ったふたりの要求で登山口のそばのお米やさんでタクシー会社の電話を聞いてタクシーを呼んで駅まで。総走行距離は17297m。活動開始時間午前8時41分、終了4時59分、総時間08;18;11iPhoneにはでとるね。トレイルランナーだと高尾山まで往復して戻ってこれる時間だ。いやそれどころかきのう記録をみてたら「雲取一周」なんて人もいたなあ。ま、爺としては頂上でイングレスのポータルもゲットできたし、亀蝸牛級登山でも無事下山できたからいいことにする。次回は単独で和田峠からいってみよう。一人ならなんとか高尾山までいけそうな自信ができた。二人の同行者は「一生に一度の思い出」というとるから、つまり「二度とは行かない」という意味だね、ありゃw。

参考;陣馬山から高尾山縦走[山行記録] - ヤマレコ(これ健脚の人たち)

雲取とか1日で奥多摩一周(スーパーマン級)

執筆者: Jun