Race Across America 1997

レースミニ知識 -2-


RAAM'97 コースマップ

参加資格

ソロ部門に参加するには、年間数戦催される米ウルトラスポーツマーケティングが指定の耐久レースで上位15%の成績でフィニッシュしなくてはならない。そして、この関門を突破して過去に完走したアジア人は桜井ただ一人である。

スタート カリフォルニア州アーヴァイン (ロサンジェルス南東) ホリディ・イン前

スタート日時 ソロ 1997年7月24日 西海岸時間午前9時
チーム 1997年7月27日 西海岸時間午前9時

ゴール ジョージア州サヴァナ リバーストリート 特設ステージ

オフィシャルゴールの制限時間

ソロ・タンデム49才以下 48時間
50才以上 72時間
60才以上 96時間
リレーチーム 49才以下 24時間
50才以上 48時間
60才以上 72時間
70才以上 96時間

各部門の一位選手がゴールした後、以上の制限時間内でゴールしない場合は、完走とならない。

ルート全長

1997年 3,025.05マイル / 4867.31km)
(1996年は 2950マイル / 4750km

仮に、4750kmを9日で走ると仮定すると、

4750 / 24 X 9 = 21.9907....(km/h)

で走りつづけなければならない。人間は飲み食いもすればトイレにも行く。疲れれば眠る生き物である。ところが、このレースでは飲み食い休憩は自由だが、その分遅れる。例え一分でも制限時間から遅れれば完走とは認められない。上の単純計算は平均速度である。これが意味するところは、いわずもがなだろう。

選手はひたすら走れば良いが、走らせるクルーは三名が必ずいなくてはならず、不眠というわけには行かない。この程度の速度で、この距離、車を連続走行させることが想像できるだろうか。もちろん、交代でサポートするわけだが、ルートマップを読み、選手の調子をつかみ、コントロールし、完走に導くのは、単にクルーの努力である。

ちなみに、1982年のRAAM発足以来、昨年までに、この競技に参加した選手が走った総距離を合計すると1,022,774マイル、1,645,643.366kmにも達する。

タイムチェック

ルート上に設けられた63個所のタイムステーション毎に通過を申告し、タイムを確認する。ルートはルートブックで指示され、チェックポイントをめあてに地図を辿りながら競技が進行する。

ジャッジメント

競技であるからには、もちろんルールがあり、ジャッジによって監視もされている。どこからともなく見ている、という感じである。また、各チームはお互いのペースを牽制するなどするため、スパイカーを使って状況を探り合う。全てのチーム関係車両の道交法の違反までも、そのままペナルティとして選手の時間に加算される。

エクィプメント

選手とすべてのクルーが飲み食いするレース期間中の賄いには、当然アウトドアギアが活躍する。

自転車の修理も必要になるし、車や夜間走行のために車に備えた補助照明器具のトラブルもある。サポート部隊とペースカーの間は無線で連絡しあっており、様々な事態に対処する。

食事

レストランに立ち寄る暇ができる時もあるし、クルーは交代でそうした時間を取ることも不可能ではない。が、基本的に、選手の必要とする超ハイカロリーの摂取状態を維持するのに、普通の食事で足りるわけがない。昨年の桜井は「体を削っているようだ」と表現した。

ステージレースや一般的なスポーツでは、限られた時間内の瞬間的消費量を賄えば良い。一晩眠ればある程度、体力も回復するというものだ。が、RAAMでは連続消費。これを支える完全なエンデュランス・スポーツフードは…


Send Mail to Webmaster
Photos, Graphic Design and Copies © Daisuke Tomiyasu