ジョージア州 日没を背に

睡魔と闘ってきた数夜。今また、わずか300マイルを残して夜に入ろうとしている。東へ向かって走る桜井の背を、夕日が染める。

桜井がタイムステーション52を通過した後、モーターホームのクルーはタイム報告の電話でウルフガングが今にもゴールしそうな位置にあることを知らされた。この夕日を、優勝の喜びで浴びている男がサヴァナにいる。そして、それを追う桜井に残された距離は300マイルを切った。もう一息。もうひとこぎ。声援するクルーの声にも熱がこもる。

だが、この夕日が最後の夕日ではなかった。桜井はさらにもう一度夕日を浴び、明けた日の未明午前5時21分にようやくフィニッシュしたのだった。

最後の一日、彼の姿勢は右の写真の通り。直立した姿勢で、気力が支え、鍛え上げた体力が条件反射でそれに応えているから、自転車は前に進む。平均速度も悪くはない。もはや完走は確実なのだが、問題は戦績だ。自己最高を目指して「もうひとこぎ」のレースだ。

 

右)TS54で待っていたボランティア・スタッフ。親切丁寧でやさしいジョージアのおじさん。

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Photos, Graphic Design and Copies © Daisuke Tomiyasu