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2019年01月24日 21時35分 | カテゴリー: カメラ

10年前のフィルム

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 デジタルの時代になって久しいけれど、夕暮れのトーンが豊富に出て,しかもハイライトとシャドーを個別にイジれることに魅了された。

フィルムの良さは濃厚な発色と骨太感みたいなものがあるが、それはトーンが出ていないことの裏返しだと思う

 F3Pを買ったN氏に刺激され,そこらに転がっているカメラに触ってみた。なんと、この四台にはフィルムが入ったままである

…いったい何が写っているのか皆目分からない。少なくとも10年,神奈川時代のある日が閉じ込められている。

経年変化で発色もおかしいだろうが,それが却って歳月のリアリティを醸し出す。

空シャッターを切ったから無意味な空間が写っているだろうが,それ故の虚無感は意図しても得られない。

金がかかるが勿体ないから撮り切って現像に出すことにする。もちろん結果には期待しない。

カメラに触りたいから写真を撮る…手段と目的の逆転だが趣味とはそんなもので,そこに意味や合理性を問うのは野暮なことだと思う。

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尊敬する先輩の遺品のNikonF4。両手に持ってみると沁みるものがある

重厚さとシャッターの振動のなさ、当時としては破格の意欲作

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ハッセルに50mmF4ディスタゴンの広角

このレンズのずっしりした重さと質感、梨地メッキの手触りは官能的

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ライカより好きなNikonF。エルゴノミック以前の硬質な存在感

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FとF4 F4はすでに巻き上げレバーがない

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F2フォットミック。このシートのファブリック感と金属の対比が好きでよく撮る

むかし流行ったハードケースは案外なグリップホルダーになる

カメラの撮影はすべてアイフォン。近接は無敵の描写をする

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執筆者: kazama

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