2007年06月19日
Webマーケティング考 [1] メールマガジンの限界

弊社のお客様でも、検索エンジンでお気に入りのキーワードによる検索結果が上位にないことを気に掛けておられ、私どもの対応で適切に上位に掲載させることに成功した実例がある。検索エンジンの特性を考え、有効なキーワードで上位表示を実現させることは…

Webサイトの存在意義を高める策の一つだ。しかしながら、本当に有効なのはコンテンツ。訪問者の求めるコンテンツがそこにあれば、お客様のサイトに人が集まるのは当然のこと。ただWebサイトを開いていれば勝手にお客様が集まるというものではない。中でも重要なのは更新頻度。新しい情報こそが、リピーターをひきつけるのだ。

大手業者の提案するビジネスモデルは「会員獲得」「Eメールマーケティング」「解約防止最適化」といった定石が並ぶ。しかし、私たち自身、押し寄せるメールマガジンDMにはウンザリ。ここまで大量になると、もはやSPAMでしかない。だから、慣れたビジターは会員登録を強要するサイトを敬遠したり、メールマガジンの受信に応諾しないのではないか。

例えば「安売り情報があったらお知らせします」というメールマガジンがあるとしよう。三度受信して自分の欲しいモノのお買い得情報がなかったり品薄で買えなかったりが続けば、四度目にはSPAM。解約するかフィルタリングされるか、だ。或いは、最初っから許可アドレス以外をフィルタリングしているメールアドレスで登録するケースもあり得る。送った気になっていても、実際には届いていないのだ。

では、なぜこんな事態になったのか。根本の原因は、それがプッシュ情報だということ。

プッシュの情報は、本人がうっかりしそうなことをフォローするとか、強制的に通知しなくてはならない情報については有効だが、それが受信者にとって絶対必要でないなら、一時は良くても、いずれ、うっとおしい存在になる。

一方、プルの情報なら、受信者は自分の気が向いた時に取り出せるから、邪魔にならない。是が非でも強制的に通知しなくてはならない必然性が受信者の側にない情報では、プルを心がけることが、結果としてサイト全体、ひいては店舗・会社の印象までも、良くなる。

プルして貰うためにプッシュしてしまう ─ それがEメールマーケティングの欠点だ。これからの、Web2.0以後のITマーケティングでは、ネチズンの行動心理に基づいた判断がますます重要になってくるのである。

by DIGIBEAR